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2014年6月 8日 (日曜日)

THE BIG FELLAH 6

エピローグ2001年9月11日 マイケルのアパート

朝。
コステロが死んだはずのバスルームで、歯を磨いているマイケルを見ると、やっぱりちょっとぞっとするような気がする。血と脳漿が飛び散ったバスルーム…とか想像してはいかん。コステロの遺体を片付けてお掃除したのはマイケルだよね。
平然とその部屋で日常を過ごしている。

変わらず、マイケルのアパートにはIRAの誰かが入れ替わり立ち替わり、訪れては去って行ったのだろうか。常に他人があの部屋にいるけど、コステロとルエリはもういない。トム・ビリーは来るんだろうか。

ラジオから流れるのは明るい声。
マイケルのお腹には詰め物がしてあって(笑)、戯曲ではそんなお腹の変化も書かれていたりする。いかにもなお腹が…パジャマを脱いで、制服着て。
ここも戯曲と違ってた。マイケルはベッドルームで着替えるの。

The Ramones ‘53rd and 3rd’plays. Michael comes out from the bathroom. Michael laughs, and sings along.

53rd and 3rdがラジオから流れてくると、マイケルは笑って鼻唄を歌い出す。この笑いの意味も、ルエリが助かってるのと、助かってないのとじゃ大違いだけど、爽やかに笑って見せておいて、実はルエリを手にかけたのは、コステロのことで吹っ切れて、最後まで疑っていたマイケル自身です。だったりしたら、とっても怖い。
なんて、そんなことはなさそう。

ルエリの最後の表情の中には未来が見えなかったし、簡単に逃れられるほど甘くなさそうだけど、あいつ、元気でやってるかな?くらいの思い出し笑いなら、少し救われる。 密告者は自分だとコステロが言い、すべてを引き受けて死んだのなら、ルエリは助かったかもしれないから。

最後の朝、今まで集っていた仲間はもうあの部屋にいないんだなーって思ってさびしくなってしまう。朝ごはんもシリアルにミルクかけただけみたいな、さびしいメニューだし。ニューヨーカーの朝ごはんはみんなあんなものかもしれないけど。

ファン目線で観てるから、マイケルばかり目がいって、もうよくわからない。特にうらいくんファンでもなく、一度だけの観劇だったら、マイケルの存在の怖さは伝わるのかな? と観劇後によく話していた。たくさんの見所はあるけど、何度思い返しても、マイケルの行動が怖くて辛くて痛い。

何も決めずに流されて生き、自分のやっていることは正しいと思い、自分の手は汚れていないと思い、何もわからず考えないままの人生。外では働いているんだし、それだけじゃないのはわかっているけど、アパートの一室という小さな世界の中で暮らしていた。
あいつらわからない、と言い、自分たちとは違うと思っているけど、実は同じテロリストの行ったテロに巻き込まれて死ぬんだ。マイケルの生きてきた日々は何か意味を持っていたのか。

ルエリとコステロはこういう決意をした。あなただったらどうする? と、マイケルに重ね合わせて問われてる気もしてくる。

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