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2014年2月27日 (木曜日)

シャーロック・ホームズ ーアンダーソン家の秘密ー

2014年1月17日〜2月27日 東京芸術劇場 ほか
演出:板垣恭一 /訳詞:森雪之丞/上演台本:中谷まゆみ
脚本・作詞/ノ・ウソン 音楽/チェ・ジョンユン

シャーロック・ホームズ:橋本さとし
ジェーン・ワトソン:一路真輝
アダム・アンダーソン:エリック・アンダーソン=浦井健治
ルーシー・ジョーンズ=昆夏美
スレニー/ヒルトン/警官/アレックス:石井一彰
ベラ/エルシー/家政婦/マギー/エマ/キャサリン:宇野まり絵
マックス/エイブ/警官/チャールズ:竹下宏太郎
レストレード:コング桑田
ポビー・アンダーソン:大澄賢也

ツッコミどころ満載で、ストーリーは辻褄が合わないし、キャラクターの性格、特にルーシーが破綻しているし。練って作られたものではなく、勢いで書かれたお話なんじゃないのかな? と思ってしまう。ホームズの本国であるイギリスと、触れることがない韓国文化とのギャップのせいかもしれない。韓国はお隣の国なのによく知らなくて、むしろイギリスの方がなんとなく馴染みがあるようなのは気のせいか。

理解はし難いのだけれど、観れば観るほどハマるのは、韓流ドラマにハマっちゃう感覚ではたぶんなくて、いつもどおり浦井くんの表情と歌声にハマっているだけではある。

劇評なんかで、耳に残る楽曲がない、なんて書かれているものもあったけれど、でも私はメロディがぐるんぐるん回っちゃって、4回観た時点で(普通はそんなに観ないし、最終的に何回かは数えないのが吉、とは思う。)語り合ったら、セリフをそこそこ覚えてる自分に驚いた。

双子が出てくるミステリーなら同一人物か入れ替わりは王道なので、同一人物だったー、とか犯人どっちだー?みたいな驚きはなかったし、複雑なストーリーでもないのだけれど、驚くのは浦井くんの演じ分け、入れ替わり、表情。
衣装変えたり、表情変えたりっていうのは、普通にあるわけだけど、同じ場面で一瞬にして声色と表情が変わる。照明に助けられてるところはもしかしたらあるかもしれないけど、一瞬ですり替わったかメイクし直したかと思うくらい、顔が別人。

普段は優しげでふんわりした印象の強い、笑顔の天使なのに、怖い、と思ったのは初めて。ぞくっとしたのと同時に、こんな表情見られて嬉しいとも思った。取った席が極端で、初日はとにかく後方の端っこ、2日目が2列目どセンター。このどセンターが、当然ながら強烈で、ほんとにもう、どんな表情してたって浦井くんは浦井くんのはずなのにね。あんなに違って見えるなんて。今までだって彼は、写真を見比べると役どころによってまったく別人に見えるくらいだったから、表情一つでまったく別人に見えるっていうのも納得はできるのだけど、豹変する姿を間近に目にすると感動ものだ。
贔屓目も入っているのは否めないけれど。

さて。
ストーリーの方は。

バンドさんたちの前の幕が降りて客電が落ち、再び明るくなると、エリックがルーシーにもらった日記帳を手に座っている。
ルーシーが腕の中で眠ったとか、呼吸を合わせてみた、と言うことは、つまり二人はそういう関係だった。と解釈できるし、単純なのだけど、そうは見えなかったりもする。

追憶1
「ありがとう涙さえも包み込む優しさありがとう君をいつまでも忘れない。」
始まりの歌はせつなく、ルーシーへの思いを語るメロディと声が、スマイルオブチャップリンのリズムの声の使い方と近いように感じた。これも高低差のある曲で、一曲目から浦井くんの綺麗な声と音域の広さがわかるのだけど、浦井くんにはこの程度はまだ簡単そうに聴こえてしまう。

もうやめよう、と言って拳銃を取り出して銃口をこめかみに当てるエリック。
いきなり自殺ですか。失恋したから? でもルーシーがアダムに乗り換えたのって学生時代っぽい。それにね、自分が二人の邪魔になるからって、自分の部屋で自殺しちゃったら、周囲はどう思うかって。それこそ銃声がしてみんな訪ねてきて、結婚どころじゃなくなるわけで、エリックも当てつけに自殺しようとしたのかということになるよねー。

そこにルーシーが訪ねてくる。
「どうしてあのとき行くなって言ってくれなかったの?」
何言っちゃってんの、この女、とつい苛立ちを持って見てしまう(ーー;) これ、プロデューサーさんは2回観てと呟いていたけど、2回観ちゃいけないものなんじゃ? と思うくらいに。結末を知ってからだと偏見を持ってルーシーを見てしまう。この役を演じるのは大変だったろうなf^_^;)
エリックからアダムに乗り換えたのをエリックのせいにしてエリックを責めるのか。行くなって言われてたらやめるのか、と。ひどい女。
だけど。ルーシーは本当にアダムを愛していたのか同情心か。

「僕はアダムじゃないから」
という答えもまったく意味不明なセリフだと思うけど、これからの双子の入れ替わりを象徴するような、ストーリーの都合で出て来たセリフみたいで、感覚的には解るような。浦井くんのエリックは素直にルーシーを愛してたかもしれないけど。

追憶2
ルーシーが部屋を去り、信じてどこにいても君を守り続ける、と歌うのに、その歌詞とは裏腹に再びエリックが銃口をこめかみに。死んだら守れないじゃん(・_・;
そこに銃声が聞こえ、目を見張るエリック、そして暗転。このときの目を見開いた表情も素敵で、DVDでは一時停止してしばらく眺めよう。

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舞台はホームズの事務所に。ワトソンが踊る人形事件を語る。この楽曲もかなり耳に残る。暗号の解き方もほぼ原作通りらしい。自分では読み返してないけど。コミカルで推理おたくのホームズと、女性設定なのはいいとして…医者ではなく腕っぷしも強いワトソンとの関係性を、原作のエピソードを絡めてこの事件を語ることで、ホームズの世界観に客席を引き込んでいるのかなー。と思うけど、本筋と関係ない部分を延々と、長っ。

「目に見えるものだけが真実じゃない 偽りに欺かれるな」

物語を暗示するフレーズとも言えるか。ワトソンから始まり、コーラスがそこにかぶさると、とても重厚に聴こえる。わずか9人のキャストとは思えない。
(ちょっとだけ気になったのは昆ちゃんの声が少し目立って聴こえてしまうこと)
9人が勢ぞろいし、キレのいい曲が終わるとタイトルが出るこの場面も好き。そこにいるのはアダムではなくエリック。ここ、アダムとエリック、どちらでもあるような感じだったらどうなのかな。

センターに残ったルーシー、舞台には雪が降っていた。
ストーリーを知ってからリピートして観ると、この場面ももうなんか変だぞ、と思ってしまう。クリスマスイヴ翌日。
昆ちゃんの歌はとてもきれい。ジュリエットの頃も上手だったけど、さらに上手くて綺麗になった歌声。ただ、お芝居はまだこれからかなぁ、なんて上から目線的ではあるけど、昆ちゃんのセリフがここまである役は初めてで、聞き慣れなかった。

一年前のクリスマスイヴは夢に溢れていた、と思い出を語るルーシー。
辛いけど旅に出るの、さようなら、アダム。ルーシーは自らの意志で失踪したということが示される。
ルーシーは自分を汚れていると思っている。汚れているってどういうこと? アダムを撃ったこと?それを覚えてないなら、最後までこだわる、エリックを悲しませたこと。 少女漫画の回想シーンみたい。ルーシーが嫌いと思って観てしまうからますます嫌な子に見えちゃうという。そして衣装が…。

一年前のクリスマスイヴの回想シーンに展開。
固まっているのが気にかかるけど、赤ワインらしきグラスを片手に登場するアダム。浦井くんだと知っているし、姿形はもちろん浦井くんなのに、エリックの柔らかさとは違う雰囲気と声がいい。

ルーシーがエリックのところに戻ってしまうのではないかと不安がいっぱいで、でも冷たく怒鳴ったと思ったら、行かないでとルーシーを抱きしめるアダム。
一人称はだいたい「俺」というアダムなのに、歌詞の中に、「君だけは僕から離れちゃいけない」と出てくる。これは、あえて? こういう訳にしたのかな?
これって典型的なDV男と、殴られても離れられられない依存型の女のパターンに見えてしまう。

浦井ファンとしてはなくていい( ̄▽ ̄)キスシーンは、浦井くんの表情と顔の傾きとか綺麗だからしっかり見てしまうけど、この二人に心の繋がりがあるようにはあまり思えず、まったく微笑ましくもなく、むしろ追い込まれてるみたいで、恋愛とは無縁の冷たいシーンに感じられてしまう。私の感性がおかしいのだろうか。そうかもしれない。
ルーシーにアダムが救えるようには思えないし、幸せそうに見えない。どうなんだろう。キスされて落ち着いたアダムの声は優しくなったけれど。

そして一年後に戻る。旅に出る決意をするルーシーは、結局エリックの用意した隠れ家に隠れるだけなんだよねー。ミステリーとしては、ミスリードするためにあるシーンのようで、物語性よりも構造が気にかかり、リピートして観るとしっくりこない。マウストラップみたいなものもあるし、ミステリーと舞台の相性がよくない、というのではなくて、単に元の脚本がアレなだけだと思う。
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場面転換してホームズの事務所に、部屋を見にくるマギーさんが面白い。この作品の見所の一つと言ってもいいんじゃないかと思う、宇野まり絵さんの役替わり。浦井くんの二役がすごいけど、ワトソンとルーシー以外の女性を全部演じている宇野さん、これをあえて別の役者さんじゃなくて一人に演じさせているのも面白いところなのだと思う。
静けさと退屈に耐えられず、いきなり拳銃撃ちまくるホームズの変人っぷりが好き。客席にも銃口向ける。残念ながら、私は撃たれなかった。撃たれたかった(笑)

クリスマスイヴの2発の銃声が発端の事件なのに、このホームズが撃ちまくる、このシーンを入れた意味はなに?
銃社会なんなの?部屋で撃ちまくったりして。
この撃ちまくりは楽しいのだけど、やはりまたちょっと違和感発生。
きっと大きなお屋敷で広大な敷地面積があるように思える名家のアンダーソン家で発砲音がしたら通報されて事故だの事件だのって問題になったわけでしょ、そこキーポイントだろうと思うのに、ホームズが撃ちまくっても日常茶飯事で無問題ってどうゆうこと?家中どうなってるんだろ。穴とか開いてるかも←どうでもいいところを考えて面白くなる。


欲しいのはただひとつ♪
レストレード警部に連れられ、ポビーがスレニーを従えて依頼に来る。ホームズらしく、ポビーおじさんについて推理を披露した。時計がどういうものかを客席にも印象づける。ポビーおじさんをばっちりガードしていたスレニーを、ただのボディガードじゃない、と大袈裟に言うので、最初観たとき、愛人?!と思ってしまった。殺し屋だったわけだけど、そこで殺し屋だと思うなら、誰かを殺してるって思ったわけか?

場面変わって、アンダーソン家のアダムの執務室
エリックのアダムの初登場。双子って、声だって似てるんだからそんなに作らなくても双子のあり方として問題ないと思うけど、このアダムの低い声、いい。本物のアダムと、エリックが演じるアダムとは違っていて、エリックとしてアダムを演じるために作っていたのかな。
一度飼い主に噛み付いた犬はまた噛み付く・・とかなんとか、その電話で何があったのかは知りませんが、カッコいいです、アダムなエリック。
何やらベタベタしてくる秘書のエマにアダムは、やめなさい、みたいにちょっとうるさそうにしつつも、拒絶もせず、微笑を浮かべて優しそう。髪をくるくるする癖も可愛い。傲岸不遜な雰囲気が素敵。こういう浦井くんを見たかった。

ポビーおじさんが訪ねてきて、腹の探り合い。クリスマスイヴの銃声の件を持ち出してきたおじさんに、暴発ではなく、ダーツボードを狙ったと言い、副会長もどうかと勧めるときに銃をくるっと回して渡そうとする仕草にも注目(細かい)
冗談の腕が上がったようだと言うおじさん。ああ、冗談の腕って…。あまり冗談には縁がないので。本当のアダムは冗談を言うような人物じゃなかった? ポビーおじさんも、アダムだと信じて疑わないけど、ちょっと違うな、と思ったんだろうね。

一ヶ月ぶりのはずなので、アダムとエリックのパパが亡くなって以降は会ってるはずなのに、時計を目にするのは初めてらしきアダム=エリック
前にも言いませんでしたっけ?と言われたので、本当のアダムはこの時計をレプリカだと言われて信じてたんだろうな。
時計を見せてもらって眺めて、その時計はレプリカではなく本物だと確信するこのシーン。日によって、この演じ方が違っていた気がする。かなりわかりやすく動揺していたときも。手が震え、右手で裾をくしゃっとするエリックの癖が出るときがあった。やらないときもあった。

ルーシーとの婚姻届を出すことをポビーおじさんに告げる。いきなりアダムの胸ぐらを掴んで順番が違うだろ、と激昂するポビーおじさんにまたもや違和感。
順番? このあたりは韓国文化なのか、結婚式もあげずに婚姻届を出すのはひどくおかしいらしい。いきなり婚約者が旅行に出ちゃって、その間に勝手に婚姻届出すとか、いつ帰ってくるのかどこに行ったかもわからないのはもっとおかしいのだけど、なんですか、これ?おじさんに疑わせるため? ここは深く考えてはダメな展開。でもここの反応を窺うようなアダムの余裕な表情も好き。

ポビーおじさんが去ると、電話に向かって怒鳴るアダム。相手はチャールズ?
クリスマスイヴのことをポビーに知らせた誰かを、クビにしろっ、それからのポビーの行動を調べろ、と。クビに? 発砲事件はアンダーソン家の問題で、仕事関係じゃないから、家の使用人の誰か。そうだ、ポビーおじさんもスパイを送り込んでいたんだっけ?
で、そのポビーおじさんがホームズにルーシーを探させる、という行動に出たことで、エリックは書いた筋書きを変えることになったのだろうか。
お前の望むとおりになる、と自身に言い放つアダム=エリック

またホームズの事務所、ちょいちょいホームズの推理力と変人っぷりを披露しながら、ワトソンのプライベートも絡めつつ、大学時代の双子とルーシーについて報告。もしかして、エリックがアダムの身代わりに? みたいな。この名コンビ、けっこうストーリーを変えちゃうくらいのセリフ間違いしてたり噛んじゃったりして。ただでさえ一回目は置いていかれそうになったから、あの回を一度だけだった人は混乱しただろうなー、というときもあった。

そして、来訪者。入口に立っていたのはエリック。この所在なげに佇むエリック、可愛い。電話がかかってきて、ワトソンが対応してる間、エリックとホームズの無言のやり取りも可愛い。だんだんホームズのエリックに対する仕草がオーバーになっていって、楽しいし。
んで、アダムを疑ってる素振りを見せつつ、ルーシー捜しを依頼するエリック。

目に見えるものだけが真実じゃない。
推理小説にはルールがある。そして、これはホームズ。ホームズである以上、ホームズの推理は最終的に絶対正しくなければならない。読者はワトソンの視点で見る。ホームズの推理が正しいのは絶対条件だ。ホームズが知らない、語られない真犯人がいるのはあり得ない。
そのあり得ない真犯人がいさえすれば辻褄が合うかもしれないのに。

クリスマスイブの話をエリックがホームズに語っているのを、ワトソンの歌で綴る。観客は語り手であるワトソンを通して見ているはず。
下手側のエリックが銃声が聴こえると、びくっと反応し、アダムの部屋に。エリックの視点で語られるあの夜の出来事。
3回繰り返される真実ゲームの1回目。真実ゲーム。考えるとおかしなタイトルだなー。
この3回の真実ゲームがこの舞台の最大の見どころだと思う。

エリックがアダムの部屋に飛び込むと、ルーシーが手に持っていた銃を頭にあてて…。そこまでは真実。
アダムは腕にかすり傷を負い、キャサリンは気絶。
それがエリックの最大の嘘。
観る前から、浦井くんの二役はきっと別人のようだろうになるだろうと思えたくらいだけど、声を変え、表情を変え、本当に違う。ここでのアダムの表情が怖かった。

そういうのは兄が得意です。と、ニコニコしながらふにゃっとしたパンチを繰り出すエリックがとにかく可愛いくて、ここも見どころの一つと言えましょう。ファンサービスか? 浦井健治の真似を身につけたとか言ってたさとしさん。ホームズがエリックの真似っこをし、そんなのは、もはやホームズではない感じがするけれど、その間もニコニコ顔のエリック。
それにしてもいい身体を…と言ってエリックを触りまくるホームズとワトソン、クネクネして嫌がりながらもニコニコ顔のまま、連絡先を渡して、逃げるように、でもドアを閉める直前に片手を胸にあてて一礼するエリックも可愛いのだった。

真実ゲーム2
いちいち思い出してヘラヘラしちゃう。
アダムの執務室、ホームズの来訪をエマが告げ、「お通ししなさい」と言うアダムの声と言い方が好きだ。エマがエリックの入れ替わりに気付かない。アダムとエマの関係ってどうだったんだろ。
にこやかにホームズとワトソンを迎え入れるアダム。

一々、このシーンはああだこうだと思ったことをメモしたいのだけど、こんな調子だと終わらないので、すっ飛ばすとして。


もうエリックが黒幕だろうことはわかる「待っていろ」で、獲物を狙い定めるように、エリックがポビーおじさんに視線を向けているのがポイント。ラストあたりで中央に入るエリックの表情には狂気が入り混じっているようで、息を飲んだ。後方サイドだと見えなかったのだけど、ばっちりこの表情が見えたときには、頭から離れなくなってしまい、それを伝えたかったのだけど、全然伝わらず…。そしてDVDでは後ろからになってて、表情が見えなくてがっかり…。

ルーシーとの出会いの回想シーンは、これはもう頭の中がお花畑。素直に明るくて可愛くて、誰からも愛されるヒロインという設定なのかなぁ。同性からは嫌われるキャラだと思うけど。彼女に癒されて、救われるという前提がなければならないのに。彼女のためならすべて捨てられるというのが説得力がある程度にルーシーが魅力的に描かれていればいいのだけど、言動も性格も一番のミステリー。

ホームズが、真実を明らかにしても誰も幸せにならない、真実が自分を苦しめる、正義っていったいなんなんだ、と苦悩する。さとしさんのホームズにはぐっとくるけど、ホームズが正義がなにかと苦悩しちゃうなんて。
ホームズを最後に読んだのがもうかなり前だから、そんなホームズも描写されていたのかどうかはわからないけど、自分の中のホームズ像とは違う。
自分は警察じゃないから依頼人の望むようにするとか言っちゃって。いやいや、2人も殺した、真の殺人者を野放しにしていいのか。殺されたということも隠蔽されて失踪しちゃってる状態のキャサリンが気の毒でしょう。2人の遺体は?

結局、財産もすべて手に入れたルーシーが、最初からお金目的でエリックとアダムに近付き、エリックをいいように操った真犯人、ということであれば、わりとまるっと納まるのだけど。
残るのは、子どもの頃から不幸せなエリック、父を殺され、愛した女性に兄を殺され、その人に財産も未来も奪われたとしか思えない。エリックはすべて被ることをいいと思って満足しているのかもしれないけど、痛々しい。正義に苦悩してるくらいなんだから、エリックの希望を聞いてあげるだけじゃなくて、もうちょっとなんとかしてあげて、ホームズさん、とも思うのだった。

ストーリーと人物が破綻しているとは思う。思うので、ぐしゃぐしゃと書いているけど、これは不満とかではなくて、ツッコミ入れる隙がたくさんあることも面白かったし、描写されていない行間を埋めるように、ああだこうだと解釈を話し合った時間がとても楽しかった。そして歌もたっぷりだし、浦井くんの二役も観られて、そのうえDVDが残って大満足。

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